第11回「調性さん」


ベロベロ音楽理論 第11回 「調性さん」

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今回の講義テーマは「調性」! 
いよいよ本格的に機能和声の世界へと突入です。
ひとつの曲でもキーを変えて自在に弾けるとかなり「音楽デキる人」に見えちゃいます。
白鍵しか押せないわたしにはこれがたまらなくカッコよく見えます! できるようになりたい!!





宇宙の話でひとしきり盛り上がったあとはお約束のテキーラ×3ショット

こればっかりは慣れないたいせい先生




そして、たいせい先生から函館みやげのプレゼントが!!!!

左手前が「やきそば弁当」(切った湯をスープに再利用できるエコ仕様)
手に持っているのが「五稜郭タワーロボストラップ」
一年がんばったミヤコ先生へのごほうび! ミヤコ先生よかったね!



タワーロボストラップ↓

気になる方はどうぞコチラへ → イカール星人オフィシャルサイト







では授業へ!と思ったら 



食べ始めちゃった

裏ではたいせい先生が真面目に授業進行中。




気を取り直して本編です。









Chapter 1 調性とは 





調性とは、あるひとつの世界観(ルール)にもとづいて音楽をつくることです。




広義には 何らかの中心となる音があり、それに基づいて音が組織されていること
狭義には 長調短調など を意味します。
一般的にはたいてい、狭義の方の長調短調などを指すことが多いそう。



ひとつの音を王様として、その王様のルールに従って音楽がつくられているとき、その音楽は調性があるといい、○○調といいます。
長音階が用いられている曲の場合、長調といい、短音階が用いられている曲を短調といいます。


例)Cメジャースケールで作られている曲 → ハ長調
     Aマイナースケール         → イ短調  




たとえば「C」が王様の世界では、ドの音を中心に音階をつくります。
これは普通の「ドレミファソラシド」ですが、これにもちゃんと「ハ長調」という名前があります。 

長音階・短音階の回で学んだことを思い出してくださいね〜!




Fが王様の「ヘ長調」世界では、ファが中心となるので音階は「F G A ♭B C D E F 」となります。
長音階のルールは絶対 全全半全全全半 でしたね! 
何度も出て来てるけどすぐ忘れちゃう。




ファソラ♭シドレミと弾いているのに 

あれ   音が  ドレミファソラシに  聞こえるよ 



つまり、
12通りの長調と12通りの短調、合わせて24通りの調がある
これだけおさえて次へいきましょう! 


ちなみに初めにわたしは「白鍵しか弾けない」と漏らしましたが、これってつまり
ハ長調イ短調しか弾けない」という意味だったのですね! 今わかりました。
どんなキーの曲でもCかAmに移調させてしまうというわけです。うー…ださい…。







Chapter 2 ハ長調ヘ長調 



まずは最も初歩的なハ長調ヘ長調をフィーチャーして調性のルールを学びましょう。


 
ハ長調




• 英語表記 C major


• 音階  C D E F G A B C


• 調号 なし



音部記号(ト音記号またはヘ音記号)のすぐ隣におく変化記号(♭・♯)を調号といいます。


調号は必ず五線譜の初めに書かれ、そのルールは臨時記号が出てこない限り、
曲の終わりまで常に有効です。
これが調性のおおもとですね。






ヘ長調

これが調号が書いてあるので、譜面上の♭は省略してあるかたちです。



• 英語表記 F major

• 音階  F G A ♭B C D E F 


• 調号 ♭ひとつ(B♭)




ミヤコ先生のロック調講義もお楽しみください

「調号をつければいちいち♭つけないでいいん…だぜ」 








Chapter 3 調号




• Cを主音とする長調 → ハ長調
• Fを主音とする長調 → ヘ長調
• Aを主音とする短調 → イ短調
• Gを主音とする短調 → ト短調


おおまかなルールはつかめました!


1 ♯=嬰・♭=変
 
さらに日本語では ♯は ♭は で表します。


なので

• ♯Dを主音とする短調 → 嬰ニ短調
• ♭Gを主音とする長調 → 変ト長調

というかんじになります!





「嬰」についてのミヤコ先生の見解

「貝2つに女ってどんないやらしいシチュエーションなんですか ぐふふ」






2 転調

1曲のあいだに、ひとつの調から別の調へルールまるごと変わることを「転調」といいます。
間違いがちですが曲調が変化することと混同しないようにしましょー。








3 調号の書き方

調の中には、♯・♭が5つも6つもつくものもあります。


複数の変化記号を書く場合、増えて行く順番に従って付けます。
例えば♭が一つだけの調はFメジャーかDマイナー(ヘ長調ニ短調)で、♭はBに付けます。

それ以降、♭Bはなくならず、♭B+♭E、 ♭B+♭E+♭A …と増えて行きます。

この増える順番が、そのまま記譜する順番というわけです。






なんだか説明がむずかしいけど どん! たいせい先生のこの表がわかりやすい!


♭はシ、ミ、ラ、レ、ソ… ♯は ファ、ド、ソ、レ、ラ… 
の順番に増えるし、この順番に書きます!  (わー知らなかった!!)




♭の増殖



♯の増殖




このとき! 
左に黒鍵の無いCに♭が、右に黒鍵のないEに♯がついているのがなんとも不思議です。
♭CはB、#EはFなので、本来はわざわざ変化記号をつける必要のない音ですよね。



ただし上の図を見ると、「Bは♭すべし」「Cは#以外は認めぬ」と調号さんが仰っています。
調性さんの国は絶対王政ですから、通常どおりに記譜するとBやCが弾けなくなってしまいます。
そのため、さらに調号を足すことでBやCを変化記号から回避させるというわけ。
ややこしや〜







「記号ついてるからってゼッタイ黒鍵と思ったらおおまちがいだぜ」 
思ってました!!!!



♭と♯は混用しないというのも調号の大切なルールです。覚えておきましょー。









Chapter 4   調性の判定






★調性には短長合わせて24種類ある。

★曲にどの調性が用いられているかは、調号を見て判断する。

ここまではOKですね。


ただし! 24通りの調号があるかというと、そうではありません。 
ではでは次の表をごらんください。



ご覧の通り、1パターンの調号につき長調短調ひとつずつの2つの調が割り振られていますね。

では、長調なのか短調なのかどうやって判断するのでしょう。
…これも、明確な判定法は無いようです。(毎度おなじみ音楽理論のあいまいなとこ)
特に最近の曲はメジャーマイナー入り乱れた複雑な曲も多いことです。
あまりとらわれすぎずさらりと参りましょうね。判断の目安としては以下の方法があるようです。




判断の目安



1 終止形を見る  
         曲の最後のコードがメジャーかマイナーか

2 曲の明暗
         曲の全体的な雰囲気が暗いか明るいか

3 作曲者に聞く
         本人が言い張ればそれが正しい  
  



どー見てもスネ毛はえてるおっさんでも女だと言い張る人も二丁目にはいるし

尻は触ったけどそれでも僕はやってないんだ ってときもあるんだ!(たいせい先生熱弁)
       






Chapter 5   実践編




今週の曲は♪「Fly Me To The Moon」



ジャズの名曲! 憧れの一曲ですね!!!!!!
わたしも挑戦して挫折した経験ありますよ! 

ではこの曲は長調なのでしょうか短調なのでしょうか?   
ぜひぜひ、聴いてみて考えてみてください〜。(演奏は01:26くらいからです)






ベロベロまとめ


★調性とは、ある一つの音を主音としてつくられた世界



★調性には、長調12+短調12の24調がある



★ひとつの調号につき短調長調いずれか2調の可能性があるが、
短調長調かの判定はあいまい






次回ベロベロ音楽理論 第12回は、

12月21日 20:00スタート 五度圏のお話!!
                        キタ ━━━ヽ(´益`)ノ ━━━ 



これが出てくると俄然、音楽理論っぽくなりますね!

とおいとおい昔、独学で音楽理論を勉強しようと試みたとき、わたしが挫折を味わったのもまさに五度圏との出会いでした。
図形の意味がさっぱりわからず、コードの仕組みもやっぱりわからずでしたが
11回勉強した今度こそできるかも! 五度圏にリベンジ!できるかも…!

五度圏のタトゥーをそれぞれ楽器を演奏するときに見やすいと思われる箇所に彫っていただいて、
ぜひ会場へお越し下さいませ!



ミヤコ先生のテキーラ肩代わり(ライブデート特典つき)要員も募集なう


ミヤコ先生あとがきtweet



たいせい先生あとがきtweet



たいせい先生が度肝を抜かれた ミヤコ先生の放課後 衝撃動画はこちらです。

ベロベロ放課後 「ミヤコの部屋
       
      今夜、ミヤコはひとりの女です。




 だれかミヤコ先生を助けてください