第21回「ドミナント・モーション」

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ベロベロ音楽理論 第21回 


 ドミナント ・ モーション 」

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今日のお題は「ドミナント・モーション」!
これまで幾度となく、講義の端々で耳にした言葉です。
その謎がようやく今日! 明かされます!!




……なのですが、太整せんせい遅刻のため、みやこ先生ひとりでまずはスタートです。

ショットも気合いをいれて。



21回を迎え、飲み下したテキーラも70ショットを越えた…… 
ということで、太整先生のいぬ間に今後の展望を好き勝手語るみやこ先生です。

「太整さんの言うことは〜ホイホイ聞いてりゃいいんですよ〜〜グフフ」



……ほんとに、なんて期待を裏切らないお方!!
調子に乗ってしゃべりまくっていただきました!!!!!

太整先生が真後ろにいることにまったく気づかず!!!!!!



その頃twitter上のベロベロ視聴者たちは…… wwww 




というところでようやく気づいてくれましたw



遅刻してきた太整先生ですが、その遅刻の理由はナント!
ベロベロ生徒のわたしにプレゼントを選んできてくれたのです〜〜〜〜〜〜!


ワーイ! ワーイ! ワーーーーイ!!!



世界最強のボールペンだそうです。本当に素晴らしい書き心地。
ネタでもなんでもなく、普通に素晴らしいプレゼント……!!!!
ありがとうございます。ベロベロ生徒はより一層精進します。




そして迅速にショットを決める太整先生。

ちょっとスリムになられて、より一層お素敵ですね!!!!!
(モノ貰ったので精一杯褒めます。)




というわけで、100円ボールペンをブン投げて、今日は高級ペンでノートをとりながらの
本題スタートです。

ブン投げたボールペンは、スタッフが美味しく回収しました。







chapter 1 …… ケーデンス の復習 




ケーデンスとは終止形のことでした。第15回「機能和声2」で勉強しましたね。



ダイアトニックの図を思い出してくださいね。おろすー出すースッキリ! の公式ですよ。


ドミナントは5番目の和音。V7 です。



トニック→ドミナント→トニック という進行の終止形のことを
ドミナント・ケーデンス」といいました。

ドミナント」という言葉が出ていることからわかるように、
ドミナント・ケーデンスはドミナントなモーション(動き)をしています。

ドミナント・モーション とは、
ルートが完全5度下、あるいは完全4度上に移動する動きのことです。


inCなら、G7→C という動き。ドミナントからトニックに行くということですね。
最もスムーズな移動なので「強進行」といいます。 


トライトーンで比較すると、解決感がますます顕著になります。










chapter 2 …… セカンダリー・ドミナント 


ドミナントは「着地点」なので、遡って進行を考えるということが可能になります。

たとえば inC で、ゴールをトニックの「C7」とすれば、
ドミナントモーションでG7、さらにD7……A7……という風にえんえん逆向きに積み重ねていけるわけです。
実際には A7 → D7 → G7 → C7 となりますね。




このとき、トニックであるC7に対して、ドミナントであるG7が「プライマリー・ドミナント
その前の、G7を導いているD7をセカンダリドミナントといいます。


セカンダリドミナントはダイアトニックコードをスムーズに導くために置く(のかな?)

つまり
ダイアトニックコードに向かって5度進行しているドミナントモーション
それがセカンダリドミナントです。

法則にのっとって機械的に考えると、セカンダリドミナントは以下のようになります。


in C の場合 

左の列がセカンダリドミナント、右の列がダイアトニックコードです。
ただしG7はダイアトニックコードに入っているのであてはまりません。




それぞれどんな「解決感」があるか、聞き比べてみてくださいね










ドミナントモーション一覧 〜競馬篇〜


ではでは、7種類のドミナントモーションを聞き比べてみて、
解決感の違いをわかりやすく競馬予想に例えてみます!



ハイ、ドン!




さらに、いつものように恋愛にも例えてみましょう。



今回は「告白」シチュです。フナちゃんが、三郷クンに想いの丈をぶつけました。
三郷クンの返事が解決感の度合いを表しています。



はいドン!



ご覧の通り、「僕も好きでした!」という最もスッキリなハッピーエンドが
VーIで最も解決感のあるG7→C7に対応しています。

A・B・Cはちょっと保留にしておきたい、YESかNOか分からなくてもやもや。

Dは相手にも他に好きな人がいる、その相手にも他に好きな人がいる……という数珠つなぎ状態です。えんえん続いていきたいようなサウンドです。

Eは大団円ではないけれど、とりあえず解決。

F#はもうわけのわからないカオス状態です。





バカバカしそうに見えて、実はとっても的確なたとえ……














chapter 3 …… セカンダリー・ドミナント
               in ミライボウル 






では、分析済みの「ミライボウル」の曲中で、実際のセカンダリー・ドミナント
どのように使われているかを見てみましょう!



わかりやすくするため、Cに移調してあります





まずはダイアトニックに◯をつけてみます。





矢印の始まり地点のものがセカンダリドミナントです。



このように「緊張」状態と「安定」状態がかわるがわるあらわれることによって
曲が進められているのです。
いわゆる「コーダル」なお話。




それが、

必殺☆ドミナント・モーション☆☆