第14回「機能和声・1〜ダイアトニックコード」

ベロベロ音楽理論 第14回 


「機能和声・1〜ダイアトニックコード

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いよいよ機能和声の第一回、開始です! これまで「???」だった部分も解決しながら、
ていねいに進めて参ります! 復習しながら未知の扉を開きましょう〜〜〜〜!





いよいよの機能和声にみやこ先生のテンションもMAX





前回テキーラ×4に完敗を喫したみやこ先生。家飲みで鍛えてきたそうですよ。 ではまいりましょー!







Chapter 1…… 機能和声とは





調(キー)を元にして和声(コード)には様々な機能があり、

その関係によって楽曲は進行する 

これがミソです。
言うなれば、切符を買う→電車に乗る→目的地で降りる
というような流れのこと。 

うーん、なんだか難しい気がするけれど、要するにコードをキーを元にしたルールに従って使うことで
曲に推進力を持たせて、かっこよくキメようぜ、みたいなことでしょうか。 
作文で言う起承転結みたいなことかな? 


ここまでのベロベロで、すでに
音階、調性、コード
など曲の素材は勉強してきました!
あとはこれを上手に組み合わせていけば曲ができる!ハズ!!
その組み合わせのルール、それが機能和声なんですね。



機能和声はちょう楽しいよ!!!



 


Chapter 2…… ダイアトニック



ある調性のなかで使えるコードのことを、ダイアトニック・コードといいます。


調性とは、曲の世界観のことでしたね。
その世界のルールに従うと、使えるコードも決まってくる、というわけ。
では、ゆっくり見ていきましょう。


1.調(キー)を設定する 

キーは曲のルールの大前提。
まずはわかりやすくCmajor を例にします。
キーが決まったということは音階はもちろん、Cmajor scale ですね。



2.スケールを元にしてコードを作る 

1で決まったスケールの音をそれぞれルートにして、コードをつくります。
これが、Cメジャーのダイアトニック・コード となります。

おだんご状に並べるだけだよね 





3.ディグリー 

次に、2でできたコードを英数字で表します。
今はCを例にとっていますが、この手順はどのキーでも同じ。
数字で表すことによって、どんなキーにも対応できるようになります。

この英数字の表記のことをディグリーといいます。


順番に I,II……とつけるだけ。マイナーコードにはmを忘れずに。





そしてダイアトニックコードを弾いてみたら…… 

あら不思議! Cメジャーの曲ができちゃった!!!

こんなに簡単に曲ってつくれちゃうの!?
みやこ先生にもやってもらいましょう! 





あれ!? 曲になってない!!!!




ただランダムに並べてみてもやっぱりダメなようです……。
さっきの太整先生の実演は、コードを弾く順番にコツがありそう。
そう、それこそが楽曲の推進力コードの機能なんですね。



ちなみに太整せんせいがさら〜〜りと弾いて「こんっっな簡単なつくり!」と仰った名曲、
ミニー・リパートンの「Lovin'you」ですが、わたしが唯一弾けるジャズの曲でもあります。
弾けるといっても見よう見まねでなんとかカタチになっている程度なのですが……。
こうして分析すると、なるほどわたしでも弾けるハズだわ、ということがわかりました。
納得したような、ショックなような。





Cメジャーのダイアトニック・コード まとめ



しっかりおさえて次へまいりましょう! 








Chapter 3…… T ・ SD ・ D 



1. コードの機能は3つに分かれる


トニック(T) Tonic     …… 安定している (曲の終わり、始まり)
サブドミナント(SD) Sub Dominant  …… あいまい 
ドミナント(D) Dominant    ……不安定 緊張 (トニックへ向かう)



不安定なサウンドであるD(ドミナントが、安定しているT(トニック)へ向かおうとするのが
曲の推進力というわけです。SD(サブドミナントはどちらにも向かい得るあいまいなサウンドで、
DからSDという展開は(実際にはあるのですが、理論的には)タブーとされています。



わかりにくいので、たいせい先生にもう少しわかりやすく説明してもらいます。




トニック(T) Tonic     …… 出たか出なかったかでパンツを履いている状態
サブドミナント(SD) Sub Dominant  …… パンツを下ろした状態 
ドミナント(D) Dominant    ……出している最中



えーとつまり、パンツを下ろした状態(SD)からは、出す(D)のか、出さずにパンツを履く(T)のか
どちらの選択肢もあり得ると。
ただし出している最中(D)から、パンツを下ろしただけの状態(SD)にはもう戻れず、
出したのであれば(D)それはもう済ませてまたパンツを履かなければならない(T)と、そういうことです。


本当にスミマセン。わたしじゃありません。たいせい先生です。





み 「そんなのやめてくださいよー恋愛に例えるとかできます!わたし!」
太 「うるせえ!そんなスイーツ(笑)なのいらねえんだ! 俺はう○こ一択だ!」




堀越先生もごらんになっていらっしゃいます





2. コードの分類




トニック(T) Tonic     …… I ・ IIIm ・ VIm (C・Em・Am)
サブドミナント(SD) Sub Dominant  …… IV ・ IIm(F・Dm) 
ドミナント(D) Dominant    …… V ・ VIIm (G・Bm♭5)


赤で記した、I・IV・V がそれぞれの性格をもっとも強く持つ代表コードです。それ以外のものは、代表的なコードの構成音に近いもので分類するのですが、少しあいまい。





太「ブルースはう○こ出しっぱなしだ!!」
み「やめてくださいwwwwwwwwwwww」







ここは本当に大切な箇所だそうですので、しっかり覚えましょう!

T・SD・D まとめ











Chapter 3…… 実践編



その前に、以前「インターバル」の回で大活躍してくださった橋本さんからオランダみやげをいただきました! わーい! 


オランダ版のサンタさん。「シンタクラース」と言うそう。これを……




こうして……   ※みやこ先生がお嫁に行けないと困るので小さい画像でお楽しみください。



こうなりました。聖ニコラス様、ごめんなさい……

み 「コイツ中身ないっすよ」




今日の課題曲はコチラ! 


キーはF△7なので、ダイアトニックコードはこうなります。セブンスコードでも手順はまったく同じ。


2〜3段目のコードの機能をアップで見てみましょう。

すこし見づらいですが、並びは SD→D→T が繰り返されていますね!


演奏を聞くと、山下達郎風のかなりかっこいい曲。
だけれどなんの曲かさっぱり思い出せない……!!! 
みやこ先生が唄います!!!


まさか、あの曲だったとは…………!!! 気になる方は動画でチェック! 





課題曲 2曲目〜ブルース編〜


二曲目の課題曲はコルトレーン先輩の「”C”Jam Blues」 です。 
さっそく譜面をごらんにいれましょう。どん!

なんとこの曲!   ドミナントしかございません!


ひたすらドミナントで進行する、そして12小節……という奇妙な構造であるのが、
ブルースがう○こでっぱなし悪魔の音楽と呼ばれるゆえんなのです……。

さんざん推進力についてやってきましたが、こんな曲もあるってことで! 








 ベロベロまとめ 



1 機能和声とは、調を元にして導いた和声に様々な機能があり、
それらの関係によって楽曲が進行すること




2 調から導いたコードをダイアトニック・コードといい、
英数字で表記する(ディグリー)ことで
  その進行はどんなキーにも対応することができる。




3 コードの機能は トニック・サブドミナントドミナントの3つに分けられ、
  これらの関係性が楽曲の推進力となる。








今日はここまでです! 
機能和声については連続でやっていきますから、次回もお見逃し無く!!!! 


次回ベロベロ音楽理論 第15回「機能和声・2」
2/7(月曜日)20:00スタートです!!
ぜひ会場へお越し下さいね!!!!  
よりディープな世界へあなたを誘う、ベロベロ放課後も見逃せませんよ。



もうう○こはやめてー